ちば高齢協 平成23年1月7日 第33号
編集発行 
千葉県高齢者福祉施設協会


■平成22年度 相談員研修会
日時:平成22年10月15日(金)〜10月16日(土) 場所:鴨川ホテル三日月

講師 財団法人さわやか福祉財団 ネットワーク育成支援プロジェクト
   プロジェクトリーダー  安部 博堂 氏


(1日目)「コーチング・職員のやる気育て2」

1つのテーブルに5〜6人のグループとなり講義を受けながら、グループワーク・チーム演習などを通してコーチングについて学びました。

アイスブレイクでは、自分の幼少の頃のニックネームに一か所嘘を入れて自己紹介をしました。 嘘の部分を当てたり当てられたりすることを行っていく中で、初対面の人と笑顔でコミュニケーションがとれるようになり、 緊張がほぐれグループ毎に良い雰囲気となりました。

次に、20問の質問の答を集計し、自分のコミュニケーション・スタイルが、 コントローラー・プロモーター・サポーター・アナライザーのタイプのうちのどれにあてはまるのかを分析しました。 その結果、自分のベーシックなスタイルを再認識することができ、自分のベーシックなスタイルを相手に応じて変えていくことで、 円滑なコミュニケーションがとれるようになることを学びました。

またコントローラー・プロモーター・サポーター・アナライザーの4つのタイプ別で集まったグループを作り、 ビタミンワード(元気をもらう言葉)を各自発表し、その後グループの仲間にビタミンワードを呼びかけてもらいました。 その結果、とても仕事に対して前向きな気持ちになったので、職場で仲間にビタミン・ワードを伝えたいという意見が多数出ていました。
また、NASAの宇宙飛行士の訓練に使われているチャレンジプログラムを使用したチーム演習(ヘリウムバー・地雷)を行い、 体を動かし声を出して楽しく積極的にチームアプローチについて学びました。 チームアプローチには@目標A実際にチャレンジするB振り返るという3つのステージがあり、チャレンジした後の振り返りが一番大切であること、 振り返りでは、目標が共有できたか、失敗したことから何が学べたか、なぜうまくいかなかったのか等を確認し、修正することが重要で、 修正を繰り返すことで成功につながっていくと学びました。 仕事の中で障害物が出てくると、自分だけの課題解決が中心になってしまいがちなので、大きなチームの中で仕事をしている視点をもつことの大切さも学びました。

(2日目)

2日目も同じグループにて講義・演習を行いました。

2日目は、チャレンジプログラムの一つである、タッチブルーのチーム演習を行い、リーダーを作ること・言葉の概念を共有することなど、 チームに必要なことを体験的に学びました。 次に行ったサバイバルゲームでは、生命に関わる状況下を設定し、8つのサバイバルグッズの中から何を使用して脱出するか、優先順位を決める グループワークを行いました。様々な意見が飛び交い、異なる意見やとらえ方を冷静に聞き入れる事の難しさと大切さを学ぶことができました。

次に、コーチングの核である聞くことについて講義を受けました。聞くことには三つの種類(@聴くA聞くB掬く)があること、 コーチングの聞くは「掬く」に近いのではないかと教えていただきました。耳で聞くのではなく、耳に手を当てて本当に伝えたいことはなんだろうと 体全体で聞くことが、コーチングの掬くであると学びました。

また、ローリングメッセージを通して、相談員としての役割と組織の中の位置づけを再確認するグループ演習や、いつも使っている言葉の見直しを行い、 どのような言葉で相手にメッセージを使っているか、演習を交えながら解説していただきました。

最後は、「グッド・ジョブ」と声をかげながらお互いの肩を軽く何度もたたき、お互いの健闘をたたえあいました。 2日間の研修を通して作ってきたチームの信頼関係を感じながら、終了となりました。

今回の研修で学んだチームアプローチの方法は、相談員として他職種と連携を図り課題を達成していく上で、とても大切なものだと感じました。 職場に戻ったら安部先生から教えていただいた、チャレンジプログラムを通して学んだチームアプローチを目標達成に向けて進めていきたいと、 チームケアの大切さを再認識することができました。

安部先生のご指導のもと楽しくリラックスした雰囲気の中で学ぶことができ、「先生のおかげで元気になりました」、 「また明日から新たな気持ちで仕事ができそうです」「職場のチームについて再度考える良いきっかけになりました」などの感想が 参加した相談員の方々からありました。 実り多くとても充実した研修会になったと感じています。

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