ちば高齢協 平成22年03月16日 第28号
編集発行 
千葉県高齢者福祉施設協会

■千葉県地域包括・在宅介護支援センター協会 平成21年度研修会
日時:平成22年3月11日(木)会場:オークラ千葉ホテル
平成22年3月11日「平成21年度研修会」が開催されました。
地域包括支援センター・在宅介護支援センターの担当職員124名の参加がありました。

1 事例・演習「成年後見制度(法定後見)等の申立・書類作成等」について
  講師 NPO法人早稲田成年後見サポートセンター
  行政書士 河上  浩朗 氏
  行政書士 金田 浩一郎 氏


「成年後見制度入門編」として、申立書類作成等の事例演習を行いました。
『判断能力が低下し財産管理を行うことに支障をきたしているケース』を題材として、「成年後見制度を利用するにはどのような流れで手続きをすすめていけばよいのか」について講義と個人演習を交えて学ぶことができました。
難しく考えがちであった成年後見制度の申立も、わかりやすく情報をまとめられるシートを記入してみたり、実際に使用する申立書類を使って手順を確認したりすることで、地域包括支援センター職員として行う「成年後見制度の活用促進」業務の内容をリアルに捉え、理解を深めることのできる演習となりました。


2 行政説明「第2次千葉県地域福祉支援計画」(案)について
  講師 千葉県健康福祉部健康福祉政策課政策室
  副主幹 鈴木 茂之 氏
  副主査 中里 幸治 氏


今年度見直しがなされました「第2次千葉県地域福祉支援計画(案)」について、策定にあたっての方針や県の少子高齢化の現状と地域課題、そして計画の理念と具体的内容について説明を受けました。
日常生活圏の中で住民が互いに支え合い、安心して暮らせる地域社会をつくるため、わたしたち地域包括支援センターや在宅介護支援センターが担う「地域のネットワーク構築」の役割の大切さをあらためて実感する講義でした。


3 講演「精神疾患の基本的理解と精神障害者の支援方法」について
  講師 高根台メンタルクリニック
  所長 赤川 和弘 氏


地域に根ざして高齢者の精神保健医療にたずさわっておられます赤川和弘先生による2時間半にわたるご講演でした。「精神疾患の基本的理解」として若年性を含む認知症について、またうつ病など認知症以外で理解しておきたい高齢者の精神疾患について、症状の特徴や問題点等の細かな説明があり、さらにこうした疾患を持つ高齢者やご家族への支援のしかたや留意点について学ぶことができました。また後半は参加者からの数々の質問に対し、助言をいただくことができました。たとえば「アルコール依存症の方の対応について」や「うつ病の方に対する援助者の姿勢」「精神疾患をもつ方が地域で暮らしていくということをどのようにとらえればよいか」など日頃の業務において疑問や不安に思っていたことに対して専門的立場からのアドバイスを受け、明日からの業務に大いに活かせる有意義な時間となりました。


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