ちば高齢協 平成20年9月5日 第23号
編集発行 
千葉県高齢者福祉施設協会
 

■平成20年度 新規採用職員合同研修会(宿泊)
日時:平成20年6月12日(木)〜13日(金)  場所:鴨川ホテル三日月
「研修目的」
研修1日目:社会福祉施設の新しい流れを背景に、介護の本質やホスピタリティーに根ざした研修内容とし、前半は、利用者の出会いにおける好感を与える印象とは、適切な態度や言葉遣い、ビジネスマナーについて学びます。後半は、職業人としての心構え、福祉専門職として倫理を学び、グループ討議を通して、自分自身のあるべき姿を正しく認識することを目的とします。

研修2日目:新規採用職員であっても習得しなくてはならない基本的な専門知識を学び利用する人々にとって保障される環境をトータル的に実現していくための支援、援助活動につなげることを目的とします。
研修1日目(6月12日)
講義1「接遇講座」
「選ばれる施設を目指して」・・・豊かな感性と接遇・・・
 講師:JALアカデミー株式会社 接遇事業部 
     接遇インストラクター 森田 素子氏

 社会人としての基本マナーから介護現場においての基本マナーまで、実演を通した体感的・実践的な研修を受けていただきました。
 スタート講義のテーマが「接遇」ということで介護における接遇の重要さについても学習していただきました。
 

講義2「福祉施設職員としての心得」   
 講師:特別養護老人ホームプレーゲ本埜施設長 湯川 智美氏

 社会人として職業人として習得すべき常識・ルール・仕組み・仕事の進め方から、福祉施設職員として不可欠な基本的考え方について講義を受けていただきました。
 何のために働くのか・・・働く意味を問いかけ、目的意識を持つことで、仕事に対するモチベーションの構築・思考力の重要性についても学習していただきました。
グループ討議 (コーディネーター:湯川智美氏)
 参加者を11グループに分けて、講義1で学習した「接遇」を活かした自己紹介を3分の中でしていただき、自己表現力の実践と時間管理の難しさについて体感していただきました。その後、グループワークでは、介護職員として「あるべき姿・目標とする職員像」について討議していただき、次に「現状の姿」について話し合いをしていただきました。
 現況を整理することで、そのギャップを埋めていくための自己啓発目標の必要性について学んでいただきました。

研修2日目 (6月13日)
講義3「目で見る介護保険制度」〜その基本と改正後の特養と現状のあり方〜   
 講師:特別養護老人ホームグリーン・ヒル 施設長 津川 康二氏
 基本的介護保険制度の仕組みを図解を織り交ぜながら講義していただき、介護職員を取り巻く環境・背景の概要理解を通して、介護職員としての立ち位置について学んでいただきました。又、併せて介護のプロとしての役割について、理解を深める講義をしていただきました。
講義4「老化と高齢者の健康管理について」   
 講師:医療法人亀田総合病院在宅医療部 医長 大川 薫氏
 加齢に伴いリスクの高くなる疾病を中心に解説していただくことで、基礎医療知識を学んでいただきました。知ることによる安心・安全の構築に留まらず、その基本的対応力についても学んでいただきました。
講義5「身体拘束廃止とリスクマネジメント」   
 講師:特別養護老人ホームひまわりの丘施設長 梶原 栄治氏
 身体拘束廃止と高齢者虐待防止の関連性を考え、その対策を進めていくことで、利用者を護る→サービスの向上へつなげていくという視点を学んでいただきました。実例を交えた講義をすることで、身体拘束の廃止は、サービス向上に不可欠な取り組みであるという理解を促進しました。

 <総評>
 参加者には、2日間の研修の中で、5つの講義、懇親会、早朝体操・散歩等のプログラムを消化していただいた。知識の習得から基本的な思考力、実際の現場で活用する実践力、仲間づくりや社会性を高めることにまで学びを深め、今後の成長を促すきっかけを提供できたのではないだろうか。
 新規採用職員のこれからの健闘を期待したい。




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