ちば高齢協 平成18年2月25日 第11号
編集発行 
千葉県高齢者福祉施設協会

 
■介護職・相談員合同研修会(宿泊) 
平成18年1月26日(木)〜27日(金)鴨川市小湊ホテル三日月
テーマ  〜 利用者の「尊厳」と「安心・安全」を守る介護を目指して 〜
●1日目
T. 講義 「実践現場におけるリスクマネジメントの視点」
講師 社会福祉法人依田窪福祉会 介護老人福祉施設ともしび 施設長 村岡裕 氏
リスクマネジメントの法的根拠、歴史、現在の考え方など基本からの説明があった。措置時代の右回りから契約時代の左回りの考え方へ、介護者本位の右回りから利用者本位の左回りの考え方へ、単に事故回避の手段ではなくリスクマネジメントに対応できる組織管理体制の構築、そしてそのために考え方を根本から換える必要があることを学んだ。
・実践発表
「自施設のリスクマネジメントの取り組みと課題」

特別養護老人ホーム光風荘 千葉さくら 氏
独自のリスク評価表を使い検討会を開催し施設サービス計画に活かしていると報告。

特別養護老人ホームグリーンヒル 宮良孫人 氏
BBSリスクファクターや事例報告書など現在使用しているシートを紹介しながら事故から検証までの流れを報告。

・演習
社会福祉法人依田窪福祉会 法人本部教育担当 川口みき 氏

村岡先生の講義、実践発表を踏まえて、ICFの視点ではリスクをどうとらえるのか?またその対応策はどうするのか?個人ワークとグループワーク演習で、より具体的な援助計画が作成され、リスクマネジメントの理解が深まった。
 
●2日目
  ・演習のまとめ、発表
U.講義「ICFの視点を活かした認知症ケア」
  ・講師 社会福祉法人浴風会 認知症介護研究・研修東京センター
主任研修主幹  諏訪さゆり 氏

ICF(国際生活機能分類)の考え方に基づいた認知症の人の理解を、特訓ワークを行いながらわかりやすく学んだ。どういう生活機能を使って私たちは生活しているのか?またできることは何なのか?実際に自分でおやつを食べてみてそのことを体感することができた。さらにICFの視点から認知症の人の生活機能と環境の相互作用を見極め、利用者本人の真のニードを大切にした支援を行うことの大切さを知った。「一番困っているのは認知症の人自身です。よくみて、その訴えをくみ取ってあげてください。」という締めくくりの言葉が心に残った。
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