平成17年1月25日 第02号
編集発行 
千葉県高齢者福祉施設協会

 
■ 介護職・看護職合同研修会 平成16年12月2日〜3日 鴨川グランドホテル

合同研修会は、平成16年12月2日、3日と2日間にわたり鴨川グランドホテルにおいて開催されました。
施設、デイサービス、在支に勤務されている介護職員と看護師が対象で合計168名の参加となりました。

 
1日目は 東京都老人総合研究所介護予防緊急対策室研究員 
島田裕之 先生 「施設における痴呆高齢者の転倒予防」

転倒事故は、いつでも発生する事故だけに、大きな期待をもって拝聴させて頂きました。痴呆高齢者の転倒を、完全に予防する方法や手段は無い、という事を再確認させて頂いた形でしたが、危険性を予防する方法として、環境整備やリスクマネージャーの介入は、大きな関心事となりました。リスクマネージャーの介入により、転倒を18%減らす事が出来たという結果を伺い、今後、現場に持ち帰り、検討されるべき内容と拝聴しました。
しかし、18%という数字は、効果があったという結果とは言えない、という見方をされていて、さらに効果を期待できる方法をと、考えていらっしゃるご様子でした。
この介入により、一番の収穫は、職員の支持が90%以上あったという事で、職員への転倒の意識づけが大きかった事が、収穫とお話されておられました。

   
2日目は 歯学博士 
木下義隆 先生 「誤嚥・誤飲の予防」

誤嚥は、命に係わる内容だけに、私達にとって大きな関心事となっております。
どの様な状況で誤嚥は発生するか、それを予防するにはどの様な対応方法があるか、色んな角度からご説明を頂きました。食事摂取時の注意として、お年寄りは全力で食べている状態なので、集中できる環境を作ってあげる事が大切である。テレビをつけたり、話しかけたりしない。軽音楽をながし、静かな環境で食べて頂く事が、望ましいとのお話は、現場の人に、即、伝えて行きたいと思います。さらに理想的な食事パターンは、嚥下体操を行い、口腔ケアをやり、集中して食事を摂り、その後、口腔ケアを行う。食後は、30分〜2時間位在位姿勢を保つというのが望ましいが、現場では、なかなか困難と考えられるので、せめて食事の形態を変える、さらに姿勢を考えるなどで、誤嚥・誤飲を予防するようにとお話し頂きました。
(報告:八幡苑居宅介護支援センター 州之内 花子)

  
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